朝、目が覚めた瞬間からもう頭が重い。歯医者さんでマウスピースも作った。それなのに、あのしめつけられるような痛みが今日も続いている。
先にお答えしますね。食いしばりによる頭痛の主な原因は、顎まわりの筋肉(主に咬筋・側頭筋)の緊張です。マウスピースは歯や顎関節を守るための大切な手段ですが、「食いしばってしまう身体の状態」そのものを変えるものではありません。だから、装置だけでは朝のスッキリ感につながらない方がいらっしゃるんです。
新潟県新発田市の整体サロンREAL VOICEで施術をしている佐々木です。この記事では、食いしばりと頭痛の関係、ご自身でできるチェックとケア、そしてマウスピースを使っても変化を感じられなかった方が次に考えたい「顎関節と全身」の視点まで、順番にお話ししていきます。
なぜ食いしばりで頭痛が起きるの?
噛みしめる力は、ご自身が思っているよりずっと強い力です。その力を支えているのが、頬にある咬筋と、こめかみに広がる側頭筋。食いしばりが癖になると、この2つの筋肉が休む間もなく働き続けることになります。
とくに側頭筋は、こめかみから頭の横全体を覆っている筋肉です。ここが緊張したままだと、頭を横からしめつけられるような重い痛み、いわゆる緊張型の頭痛につながりやすくなります。首や肩の筋肉も顎と連動しているので、「頭痛と肩こりがいつもセットでやってくる」という方が多いのは、そのためなんですよね。

やっかいなのは、食いしばりの大半が無意識に起きているということです。日中のパソコン作業や家事に集中しているとき、そして眠っているとき。ご自身では「噛みしめているつもりがない」からこそ、原因に気づかないまま頭痛だけが続いてしまいます。
その頭痛は緊張型?それとも片頭痛?
食いしばりと関わりが深いのは、主に緊張型の頭痛です。見分ける目安を知っておくと、どちらの方向にケアをすればいいかが定めやすくなりますよ。
- 緊張型頭痛の傾向: 頭を横からしめつけられるような、重い痛み。後頭部やこめかみに出やすく、肩こり・首こりとセットで現れます。身体を動かすと少し楽になることもあります
- 片頭痛の傾向: ズキズキと脈打つような痛みで、光や音に敏感になったり、動くと悪化したりします
実際には、両方を併せ持っている方も少なくありません。片頭痛の傾向が強い場合は、頭痛外来や神経内科でご相談いただくという選択肢もあります。そのうえで、緊張型の要素、つまり筋肉の緊張が関わっている部分には、食いしばりへのアプローチが意味を持ってきます。
そもそも、なぜ食いしばってしまうの?
先にお伝えしておきたいのは、食いしばりは性格や気合いの問題ではなく、身体の反応だということです。主な背景には、こんなものがあります。
- ストレス・緊張: 身体が無意識に「身構える」反応として、噛みしめが出ます。責任感が強く、がんばり続けている方ほど出やすい傾向があります
- 集中: パソコン作業、スマホ、細かい手作業や家事。何かに集中しているあいだは、歯が触れていても気づきにくいものです
- 姿勢: うつむいた姿勢が続くと下顎の位置が変わり、上下の歯が触れやすくなります。スマホを見る時間が長い方は、姿勢と食いしばりがセットになっていることがあります
- 眠りの浅さ: 睡眠中の食いしばりは、眠りが浅いタイミングで出やすいと言われています。疲れているのに眠りが浅い、という時期は注意が必要です
- 歯科的な要因: 噛み合わせの変化や治療中の歯が影響することもあります。心当たりがある場合は歯科でのご相談をおすすめします
実際には、どれかひとつではなく、いくつかが重なって起きていることがほとんどです。だからこそ「原因をひとつに特定する」ことにこだわるより、「重なりを少しずつ減らしていく」と考えるほうが現実的だと思います。
歯ぎしりと食いしばりは、何が違うの?
一番の違いは、音が出るかどうかです。
- 歯ぎしり: 上下の歯を横にこすり合わせるタイプ。ギリギリと音が出るため、家族に指摘されて気づく方が多いです
- 食いしばり: 上下の歯をぐっと強く噛みしめるタイプ。音が出ないため、本人も家族も気づきにくいのが特徴です
- 歯列接触癖(TCH): 強く噛んでいなくても、上下の歯が「軽く触れ続けている」状態。触れているだけでも顎の筋肉は働き続けるため、積み重なると疲労がたまります
頭痛との関係でやっかいなのは、音のしない後ろの2つなんですよね。誰にも気づかれないまま何年も続いて、頭痛や肩こりの「見えない背景」になっていることがあります。次のセルフチェックが、その気づきの入口になります。
自分が食いしばっているか、どう気づく?
次の項目に、いくつ当てはまるか確認してみてください。
- 朝起きたとき、顎がだるい・こわばっている
- 舌の縁や頬の内側に、歯の跡がついている
- 気づくと上下の歯が触れている(本来、安静時の歯は2〜3ミリ離れているものです)
- エラのあたりが張ってきた気がする
- 集中しているとき、肩に力が入っていると人に言われる
- 歯科で「歯がすり減っていますね」と言われたことがある
2つ以上当てはまった方は、食いしばりが頭痛や肩こりに関わっている可能性があります。
食いしばりを、そのままにするとどうなる?
脅かしたいわけではなくて、「早く気づくほど選択肢が多い」というお話として、知っておいていただきたいことがあります。食いしばりの影響は、頭痛のほかに3つの方向に現れます。
- 筋肉への影響: 頭痛・肩こりが慢性化しやすくなります。また、噛みしめが続くと咬筋が発達し、エラの張り感やフェイスラインの変化として気になってくる方もいます
- 歯への影響: すり減り、欠け、知覚過敏など。ここは歯科の領域なので、定期的なチェックをおすすめします
- 顎関節への影響: 口が開けにくい、開け閉めでカクッと音がする、といったサインは、顎関節に負担がかかっている合図です
どれも「ある日突然」ではなく、少しずつ進んでいくものです。裏を返せば、気づいた時点から手を打てば、それだけ積み重なりを止めやすいということでもあります。このセルフチェックで思い当たった今日が、いちばん早いタイミングですよ。
自分でできるケアはある?
あります。ポイントは「筋肉をゆるめること」と「無意識の癖に気づくこと」の2つです。
まずは、筋肉をゆるめるケアから。
- 咬筋マッサージ: 頬に指をあて、円を描くようにやさしくほぐします。強く押す必要はありません
- 側頭筋マッサージ: こめかみに指の腹をあて、髪を洗うときのようにゆっくり動かします
- 温める: 蒸しタオルを頬やこめかみに数分あてると、筋肉がゆるみやすくなります
- 顎をゆっくり動かす: 痛みのない範囲で、口をゆっくり大きく開けて、ゆっくり閉じる。朝晩に数回ずつで十分です。勢いをつけたり、痛みを我慢して続けたりはしないでください
次に、癖に気づく工夫です。パソコンや冷蔵庫など目につく場所に小さな付箋を貼って、それが目に入るたびに「歯が触れていないかな」と確認し、ふっと顎の力を抜く。この「歯を離す」という一瞬の習慣を1日に何度もくり返すことが、地味ですが一番の土台になります。
最後に、眠りの質を整える工夫です。就寝中の食いしばりは眠りの浅さと関係すると言われているので、寝る前のスマホ時間を少し減らす、ゆっくり息を吐く時間をつくる、といった「眠る前の緊張をゆるめる習慣」も意識してみてください。高すぎる枕は、うつむき姿勢に近い首の角度をつくってしまうので、枕の高さを見直してみるのもひとつです。
こうしたセルフケアで楽になる方もいれば、「やっているけれど、追いつかない」という方もいらっしゃいます。何年も積み重なった緊張には、セルフケアだけでは届きにくい層があるからなんですよね。※効果の感じ方には個人差があります。
マウスピースをしているのに、朝スッキリしないのはなぜ?
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。
まず前提として、マウスピース(ナイトガード)は大切な選択肢です。就寝中の強い噛みしめから歯や顎関節を守ってくれますし、歯のすり減りや欠けを防ぐという意味でも、歯科でご相談いただく価値は大きいと思っています。
ただ、マウスピースの役割は「食いしばりの力から歯を守ること」です。「食いしばってしまう身体の状態」そのものを変えるものではありません。
食いしばりの背景には、顎関節そのものの動きにくさ、首や肩・姿勢の崩れ、呼吸の浅さ、日中の緊張の蓄積など、装置の外側にある要因が絡んでいることがあります。土台がそのままだと、マウスピースをしていても筋肉の緊張は続いてしまい、「歯は守れているけれど、朝の頭の重さは変わらない」ということが起こり得ます。
私のところにも、「マウスピースを作ったけれど、朝スッキリしない」「整体もカイロも鍼灸も行った」という方がたくさんいらっしゃいます。それは装置やこれまでの選択が間違いだったということではなくて、アプローチする場所がまだ残っていた、ということだと私は考えています。
整体では、食いしばりの頭痛に何をするの?
私は、顎関節を入口にして、全身のバランスを整えていきます。

私は言語聴覚士の国家資格を持つ、日本では希少なタイプの整体師です。言語聴覚士は、話す・食べる・飲み込むという口まわりの機能を専門とする医療系国家資格で、顎関節や口腔まわりの解剖を専門的に学んできました。その知識を土台に、顎だけを診るのではなく、顎・首・肩・姿勢・呼吸のつながりを一人ひとり確認しながら、オーダーメイドで調整しています。
骨をバキバキ鳴らすような施術は行いません。「バキバキせずリラックスして受けられます」というお声をいただくような、ソフトなアプローチです(※感じ方には個人差があります)。いまの身体の状態は、口の開き方の数値などの「数字」でお伝えするので、変化がわかりやすいというお声もいただいています。
実は私自身、19歳から約13年間、重度の片頭痛に苦しんできました。多いときは1日に5回も発作が起きるほどで、いろんな所に通っても変わらない日々の中、自分の身体と向き合い続けた末にたどり着いたのが「無意識の食いしばりと顎関節」という視点でした。この気づきが自分の頭痛が消えるきっかけになった経験が、いまの施術の原点になっています。
通ってくださっているお客様からは、「週に1回は頭痛薬を飲んでいましたが、通うようになってからほとんど飲まずに過ごせています」というお声もいただいています(※お客様個人の感想であり、効果・効果の現れ方には個人差があります)。
病院で「異常なし」と言われた頭痛は、どこに相談すればいい?
まずお伝えしたいのは、急に始まった激しい頭痛、今までと明らかに違う頭痛、手足のしびれや言葉の出にくさをともなう頭痛は、迷わず医療機関を受診していただきたいということです。頭痛の中には、緊急の対応が必要なものがあります。
そのうえで、検査をしても「異常なし」、薬を飲んでもくり返す。そんな頭痛の少なくない部分が、筋肉の緊張からくる緊張型頭痛だと言われています。画像検査には写らない、筋肉と身体の使い方の問題だからこそ、「異常なし」という結果になるんですよね。
「異常がないと言われたのに、つらい」。そのあいだで行き場をなくしている方にとって、食いしばり・顎関節・姿勢という視点は、検討する価値のある選択肢のひとつだと考えています。歯の状態が気になる方は歯科と並行していただいてかまいませんし、必要と感じた場合は私からも医療機関の受診をおすすめしています。
整体サロン REAL VOICEの場所と営業時間
- 整体サロン REAL VOICE(リアルボイス)
- 住所: 新潟県新発田市諏訪町1丁目2-7(JR新発田駅から徒歩1分/諏訪神社・イクネスしばた すぐ/八角形の建物が目印)
- 駐車場: 隣に2台
- 営業時間: 平日10:00〜21:00/土日祝10:00〜19:00(不定休・完全予約制)
よくある質問
Q. マウスピースと整体は併用できますか?
A. できます。マウスピースは歯を守る役割、整体は食いしばりの背景にある顎関節や全身の状態に働きかける役割で、目的が異なります。歯科での治療を中断する必要はありません。
Q. 施術は痛くないですか?
A. 骨を鳴らしたり強く押したりする施術は行っていません。リラックスして受けられたというお声を多くいただくソフトなアプローチです。※感じ方には個人差があります。
Q. どのくらいのペースで通えばいいですか?
A. お身体の状態によって異なるため、初回にお身体の状態を数字も使ってご説明した上で、一人ひとりに合わせてご提案しています。無理な回数券の販売などは行っていません。
Q. 頭痛薬を飲み続けていても受けられますか?
A. 受けられます。お薬を自己判断でやめる必要はありません。服薬の状況は初回のカウンセリングでお聞かせください。頻度や種類によっては、医療機関へのご相談をおすすめする場合もあります。
Q. 食いしばりはエラの張りにも関係がありますか?
A. 関係することがあります。噛みしめが続くと頬の咬筋が発達し、エラの張り感として気づく方も多いですね。私の施術では、頭痛・肩こりのケアの中で、顎まわりの筋肉の緊張をゆるめることも行っています。※感じ方・変化には個人差があります。





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